遺品整理はどのタイミングで行うべき?相続放棄の有無で異なる対応方法

コラム
遺品整理のタイミングで迷う人
遺品整理のタイミングで迷う人

遺品整理をどのタイミングで進めれば良いか分からない。相続放棄するしないでどのように対応が変わるのか注意点を知りたい。

このような疑問・悩みにお答えします。

記事テーマ
  1. 遺品整理を急がずに行えるケース
  2. 遺品整理をスケジュール通りに進めるためのコツ
  3. 賃貸の場合の遺品整理のタイミング
  4. 相続放棄前に遺品整理をしないように注意

身内が亡くなった場合には、親族が遺品整理を実施しければなりません。

遺品整理というワードは聞いたことがある人でも、実際に遺品整理をする回数は人生の中で数回であるため、どのようにして、どのタイミングで行うべきなのか、どのように進めるべきなのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

そこで、遺品整理を行うべきタイミングや注意点、相続権に関する対応方法について詳しく解説します。

遺品整理を急がずに行えるケース

遺品整理を急がずに行えるケース

遺品整理をすぐに行わなくても良い場合の、遺品整理のタイミングについて解説します。

法要のタイミングで行う

法要は亡くなった人を供養するものであり、故人の冥福を祈るために行われます。四十九日、一周忌や三回忌、七回忌といった遺族が集まるタイミングで遺品整理を行うことが多いです。

仕事や家事など忙しいなかで、遺族が一同に会する場面は法要の時が一般的であるため、法要の際に遺品整理に関して話し合いながら作業をするとスムーズに行えるでしょう。

故人が亡くなったことを受け入れられたタイミング

身内が亡くなると、感情を落ち着かせるのに時間がかかるケースも多いです。遺族のなかには、気持ちが落ち着いている人と、思い出が多く法要のタイミングでは気持ちが落ち着いていない人など、それぞれの感情は異なります。

自分の気持ちの整理がついていなかったり、話し合うべき遺族も気持ちの整理がついてなかったりする場合には、全員が落ち着いた段階で遺品整理を開始しても問題はありません。

スムーズ且つトラブルなく作業を行うためにも、遺品整理を行う場合は各々の感情を重要視することがポイントです。

賃貸の場合の遺品整理について

賃貸の場合の遺品整理について

故人が賃貸物件に住んでいた場合のタイミングについて紹介します。

賃貸物件は月末もしくは2週間後に明け渡す

賃貸物件で整理を行う場合、整理完了が翌月になると、翌月分の家賃を支払わなければなりません。県営住宅や都営住宅といった契約であっても、故人が亡くなった後14日目までに遺品整理を行わなければ延滞費用の請求対象になるので注意が必要です。

そのため、故人が賃貸物件に住んでいた場合には早めに遺品整理を行う必要があります。

退去届は、一般的な賃貸物件であれば退去日の14日前まで、都営住宅は退去日の30日前まで、定期借家契約の場合は退去日の1ヶ月前までに提出しなければなりません。提出が間に合わなかった場合、鍵の返却や荷物の退去を行っても、退去届が受理された日から日割り家賃を支払わなければならない点に注意が必要です。

故人が亡くなった後、直後に退去届を提出して14日以内に遺品整理をするなど、可能な限り早めに対応することが大切です。

葬儀が終わった直後に賃貸住宅を明け渡す

近年では、供養や故人を偲ぶことは、実家に戻ってから行うという人が多く、葬儀終了と同時に遺品整理を実施して、当日中に部屋の明け渡しを行うケースも増加傾向にあります。

遺族の住んでいる場所と故人の自宅が同じではない場合には、葬儀や遺品整理のために故人の住んでいた場所を往復するといった時間を確保できないケースが多いためです。

住んでいる場所が離れている場合には、形見だけを持っておき、遺品整理終了後当日中に賃貸住宅を明け渡して、遺族は自分の自宅に戻ってから形見の品や写真などゆっくり故人の事を思い出す時間を取るといった方法が有効です。

また、終活が流行しており、故人が亡くなる前に身辺の整理をしているケースが増えています。

収納スペースに貴重品や重要な書類を入れている旨をノートに記載しているといった、遺品整理にかかる手続きや時間を短縮できるようにあらかじめ対処している人もいるので、終活ノートの有無も確認しましょう。

相続税が発生するタイミングを確認しておこう

相続税が発生するタイミングを確認しておこう

故人との思い出を大切にするために時間をかけて遺品整理をしたいと考える人も多いですが、相続税の申告と納税については必ず守らなければなりません。

貴金属や貯金、不動産といった相続税の対象になるものについては10ヶ月以内に申告と納税を行わなければ、重加算税がかかるため十分に注意しましょう。ゆっくりと遺品整理をしたい場合も、課税対象になる貴金属や現金については先に相続人間でチェックしておくことが大切です。

遺品整理のタイミングは故人の暮らしていた状況や遺品整理を行う人の事情によって異なりますが、10ヶ月という期限があることを念頭に遺品整理のスケジュールを組む必要があります。

遺品整理をスケジュール通りに進めるためのコツ

遺品整理をスケジュール通りに進めるためのコツ

遺品整理は、故人を偲ぶために丁寧に作業をしたいと考える人も多いのではないでしょうか。そこで、相続人間で決めたスケジュール通りに、スムーズに遺品整理を行うためのコツについて紹介します。

契約書や税金関係の書類を探す

人が亡くなると、いくつかの手続きを行わなければなりません。役所に届ける死亡届といった書類や、銀行の口座、生命保険、電気やガス、スマートフォン、インターネットの解約など様々な手続きが必要です。スムーズに遺品整理を進められないというケースも少なくありません。そのため、契約や税金関連の書類は先に探して手続きを進めましょう。

処分に迷ったら1度時間をおく

個人的な思い出の品といった、捨てるのをためらう遺品について、誰が持ち帰るのか思い切って処分すべきなのか、扱いに迷うケースも多いです。そのような場合には時間をかけて悩むのではなく、1度時間をおいて、他の遺品を片付けてから再度整理方法について検討すると良いでしょう。

遺品整理の際には100%処分する品物と処分に迷う物の2つに分けて、徐々に部屋の中の物を減らすことがポイントです。物が減り、片付いた部屋の中で検討した方が判断しやすいでしょう。

相続人が揃って遺品整理を行う

遺品のなかには、貴重品やジュエリーなど値段の高いものが入っていることがあります。さらに、お金にした際の価値は高くはなくても、特定の品物に対する思い出がある相続人がいる可能性があるでしょう。

そのような場合に、相続人が揃って遺品整理を行って確認をしなければ、遺品の取り扱いについて問題が起こる場合があるので注意が必要です。遺品整理に立ち会えない相続人がいるのであれば、相続人間で確認し、場合によっては第三者に立ち会いを依頼することも検討しましょう。

相続放棄前に遺品整理をしないように注意

相続放棄前に遺品整理をしないように注意

遺品整理については、相続をするのか放棄するのかによって対応方法が異なるので十分に注意が必要です。特に相続放棄をする場合、放棄確定前に遺品整理を行わないように注意しなければなりません。

相続放棄する場合に遺品整理をすべきではない理由と、どのような場合であれば遺品整理を行っても良いのかについて解説します。

相続放棄できない状態になる

相続は、1回でも承認した場合、その後は放棄できないシステムです。また、遺品整理を行うと、意思を問わず「相続を承認した」と判断される可能性があります。そのため、100%相続放棄をする場合には、放棄が認められてから遺品整理をすることを忘れないようにしましょう。

写真や手紙は受け取っても問題ない

故人が所有していた手紙やアルバム、写真などを貰うことは、基本的に相続承認とは認められません。写真や手紙といった物品には経済的・金銭的な価値がないことが理由です。

さらに、写真や手紙の他にも「経済的な価値がある物については触れていない」と証明できれば、特定の遺品だけを整理することは可能です。

相続放棄が確定する前に遺品整理をしても良い状況もありますが、トラブルを回避するためには放棄完了まで遺品に触れない方が賢明だといえるでしょう。

相続放棄前に遺品整理をしたい場合には専門家に相談する

相続放棄する場合、遺品整理をする前に弁護士や司法書士といった専門家に相談すると、安全かつスムーズに遺品整理を行えるでしょう。どのようなケースであっても、インターネットで調べたり人から聞いたりした情報のみで、「自分のケースであれば問題ない」「このようにすれば相続放棄できる」など法的な問題を自己判断することはリスクが高いといえます。

極めて複雑な状況でなければ、弁護士に相談した場合30分程度で大まかな結論を聞くことが可能です。初回の相談であれば1時間まで無料としている弁護士事務所が多いので、無料の時間内である程度の意見を聞ける可能性が高いでしょう。

司法書士に相談できるケースもある

遺品の管理をするための相続財産管理人を立てる場合は、家庭裁判所に申し立てをしなければなりません。管理人選任の申し立ては様々な書類を用意しなければならず、知識がない人が行うのは困難です。

そのため、専門家に書類を作成してもらう方法が有効であり、その際には弁護士ではなく司法書士の方が良いといえます。

理由は、選任の申し立てについては司法書士と弁護士の両者に権限の差がないためです。権限の差がない場合には、弁護士と比較して安い料金で依頼できる司法書士に相談した方が良いでしょう。

遺品整理は相続権に注意してタイミングを見極めよう

遺品整理をしたために相続放棄できないといったケースもありますが、タイミングを間違えなければ問題はありません。

また、遺族は「故人に借金はないので遺品整理をしても問題はない」と考えていても、実際には周囲の人間に隠して借金をしているといったケースもあります。そのため、遺品整理については相続放棄の有無やタイミングを見極めて、トラブルなく進めることが大切です。

弁護士や司法書士といった法律の専門家に相続に関する相談をしたうえで、遺品整理そのものについては遺品整理を請け負っている業者に相談するなど、各専門家の手を借りながら故人の思い出の品を整理しましょう。

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